a quiet moment


通りすがりに出会った人たち

友達の紹介で撮らせて貰った人たち

どちらの出会いも一期一会だ

でも撮られた事なんてすぐに忘れるだろうし 

その出会いに深い意味なんてないのかもしれない

ただ 写真だけが手元に残っている



これからの生き方に迷いを感じていた

何をやりたいのか

何ができるのか

そんな事を毎日考えていた


そんな自分への閉塞感もあり 

東京ではないどこかに写真を撮りに行こうと思った時 

韓国へ行こうと思った

近いのに一度も行った事がなかった

韓国に行って街の人たちに声をかけて写真を撮ろうと思った


だがいざ行ってみると 

ビビってほとんど声をかけれず最低の気分で帰国した


2回目は友人を通して何人か撮らせて貰った

ただ声をかけて撮る事は出来なかった


3回目にリミッターが外れた

惹かれた人たちに片っ端から声をかけた


「サジン ヌル チッケ へジュセヨ?」


ほとんどの人が快く写真を撮らせてくれた

今まで いかに自分の頭の中だけで物事を考えていたかに気づかされた


「写真を撮らせてもらえませんか?」


案外 世界はこんな簡単な言葉で出来ているのかもしれない

そんな僕のエモーショナルな気持ちは 一切気にも留めず

ただ 写真だけが手元に残っている


そして時折 物語が顔を出してくる

とても静かな瞬間に


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